猫を飼い始めるにあたり悩むのが「猫用トイレはどれを買えばいいのか?」という問題。
猫用トイレは「猫砂を使った普通のトイレ」と「サンドとおしっこシートを使うシステムトイレ」があるけれど、それぞれ何が違いどちらが優れているのか?
ここでは
- 普通の猫砂トイレとシステムトイレの違い
- 実際に使い比べてみた感想
- それぞれのメリットやデメリット
トイレ選びの参考にしてみてください。
目次
猫用トイレの種類と違いについて
普通の猫砂トイレ
昔からあるスタンダードなタイプのトイレがこちらになります。
オシッコやウンチが猫砂で固まり、排泄するたび掃除するタイプです↓
猫砂の種類には、鉱物系(砂に近いタイプ)、紙製、木製、おから、シリカゲルなどがあり、それぞれメリット・デメリットがありますが、多くの猫ちゃんが好むのは鉱物系の砂になります。(なぜ好きなのかは後で説明します)
上記は口コミ評価が高く、値段もお手頃な猫砂とトイレ本体になります。どれを買うか迷ったらコレを選んでおけば間違いありません。
システムトイレについて
「システムトイレ」は、専用のサンド(チップ)とおしっこシートを使うタイプのトイレになります。
おしっこは下に敷いたシートに溜まるので数日に1回交換すればOK。サンドの交換も1ヶ月に1回と長持ちする物が基本です。(ウンチは都度掃除する)
サンド・シート・トイレ本体がセットになった大人気の商品です。値段も安いし試しに使ってみるのにおすすめ!
衛生面について
システムトイレの方が不衛生です。
おしっこがスノコを経由して下のシートに溜まる仕組みのため掃除するまで不衛生ですし、サンドも排泄するたび汚れていきます。
その点「普通の猫砂トイレ」は、汚れた砂を全て捨てるのでクリーンな環境が保てます。
安全性について
「普通の猫砂トイレ」の場合、粉塵で猫の体調が悪くなることがあります。なので粉塵が出にくい砂を使うようにしましょう。
「システムトイレ」は嫌いな猫が多く、オシッコを我慢して尿路系の病気になったりストレスで布団などに粗相することがあります。
どちらもリスクはあるけれど、「普通の猫砂トイレ」は粉塵だけ気を付ければいいので安全面で選ぶならこちらがおすすめです。
健康チェックのしやすさ
毎日のオシッコ量を目視で判断しやすいのは「普通の猫砂トイレ」になります。
オシッコが少ない、または多いと何かしらの病気が疑われるため、早めに獣医さんに診せてください。
ちなみに採尿する場合は「システムトイレ」の方が断然便利です。(シートを外せば簡単に採尿できます)
オシッコの回数や量を計測し健康チェックしたいなら「Cat log Board」がおすすめです。トイレの下にボードを敷くだけで、オシッコの情報がアプリを通して分かります。詳しくはこちら↓

「普通の猫砂トイレ」と「システムトイレ」を使い比べた感想
使い比べた感想を簡単にまとめるとこんな感じです↓
普通の猫砂トイレ | システムトイレ | |
排泄物の掃除 | 掃除回数が多く手間 | 掃除の手間は少ない |
猫砂の飛び散り | 散らばりやすい | 散らばりにくい |
トイレ本体の掃除 | しやすい | しにくい |
消臭力 | 臭いにくい | やや臭いやすい |
コスパ(月) | 500~1000円 | 1000~1500円 |
排泄物を掃除する手間
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
基本的に排泄する度に掃除する必要がある。猫砂は少なくなったら補充する。(猫1匹なら半月に1回くらい) | ウンチはすぐ掃除するが、おしっこシートは数日~1週間に1回、チップ(サンド)は1ヵ月に1回の交換で楽。 |
掃除の手間が多い | 掃除の手間が少ない |
猫は1日にオシッコを2~3回、ウンチは1~2回するので、1週間の掃除回数を比較すると結構な差になります↓
- 猫砂トイレだと約28回
- システムトイレだと11~14回くらい
「システムトイレ」の方が掃除の手間が少なく楽ですが、下痢されると掃除が大変だったり、シートを交換し忘れるとオシッコが溢れたりします。
そういったことも考えると、どちらがいいかは猫による(飼っている数による)のかなと思います。
猫砂の飛び散りについて
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
トイレ周辺や他の部屋に猫砂が散らばりやすい。(砂が小粒ほど散らばる) | チップ(サンド)が比較的大きいので散らばりにくい。 |
掃除の手間がかかる | 掃除の手間が少ない |
猫砂の飛び散り具合は「普通の猫砂トイレ」の方が酷いです。小粒の猫砂だと肉球にはさまり他の部屋まで持っていくので、掃除する頻度も多くなります。
逆にシステムトイレは大きめのチップ(サンド)を買えばほとんど散らばりません。
※「アイリスオーヤマの大玉サンド」を使っていた時はほとんど掃除していませんでした。「普通の猫砂トイレ」にしてからは毎日掃除しています。
トイレ本体の洗いやすさ
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
パーツが少ないので洗うのが楽。(パーツ数は1つか2つ) | シートを入れるスペースが必要なのでパーツ数が多くなり掃除が大変。あとスノコに詰まったサンドの掃除が面倒。 |
丸洗いが楽 | 洗うのが面倒くさい |
「普通の猫砂トイレ」はパーツが2つしかなく、形もフラットなので丸洗いがすごく楽です↓
一方「システムトイレ」はパーツが多く(3~5個)、特にスノコに挟まったサンドの掃除が大変でした↓
月1回の掃除ですが、システムトイレを洗う際は毎回憂鬱になります。
消臭力について
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
猫砂と一緒に排泄物を捨てるので臭いにくい。 | オシッコを吸収したシートやサンドは日が経つと臭ってくる。ただ、交換サイクルを早めればそこまで気にならない。 |
臭いにくい | やや臭いやすい |
我が家で使っていたシステムトイレのシートは、ユニ・チャームのデオシート(犬用)を2日で交換、サンドはアイリスオーヤマ大玉サンドを1ヵ月で交換していました。
そこまで臭いは気にならなかったですが、スノコ部分にオシッコがかかるため「普通の猫砂トイレ」よりは臭いやすいです。
ちなみに1週間交換不要のおしっこシートもありますが、口コミを見ると「日が経つごとに臭いがきつくなるので4日前後で交換する」と言う人がチラチラいました。(私は使ったことがない)
1ヵ月交換不要のサンド(チップ)についても、人によっては「だんだん臭くなる」と言う人もいるので、クリーンな環境を保つなら早めに交換したり、「普通の猫砂トイレ」を使った方がいいと思います。
コスパについて
人気の猫砂・サンド・おしっこシートを1ヵ月使った金額(猫1匹の場合)がこちら↓
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
![]() |
![]() |
月に500円~1000円 | 月に約1000~1500円 |
上記はあくまで目安であり、猫ちゃんのオシッコ量や使用する猫砂などによって金額が変わります。
例えば「普通の猫砂トイレ」の場合、高い猫砂だと1袋2000円以上する物もあります。システムトイレについても、サンドとシートの交換頻度が多ければコストが高くなります。
ちなみに我が家だと「システムトイレ」で月1500円くらい掛かっていました。猫砂は色々お試し中ですが「ライオンのニオイをとる砂」が品質とコスパが良いなと思っています。
愛猫にどっちのトイレがいいか判断してもらった
1週間「システムトイレ」と「普通の猫砂トイレ」を設置し、どっちを多く使ってくれるのか実験してみました。
結果は「普通の猫砂トイレ」の圧勝!
トイレを使用した割合は「10」対「0」で、システムトイレは1回も使いませんでした。
友人の猫達(4匹)にも同じ実験をしたら、こちらも「9」対「1」で普通の猫砂トイレが圧勝しています。
猫は「普通の猫砂トイレ」が好き!その理由とは?
多くの猫は「システムトイレ」より、細かい砂が使われた「普通の猫砂トイレ」を好みます。
理由は自然界のトイレに近いから!
野生の猫は土や砂の上で排泄し隠す習性があります。これは排泄物の臭いで天敵に存在が知られたり、獲物が逃げてしまうなど生きていくうえで不利になるからだそうです。
「システムトイレ」はおしっこやウンチを隠すと言った行為ができず、サンドも自然界の砂とは似ていません。
そのため多くの猫ちゃんに人気がなく、システムトイレが嫌すぎて布団に粗相したり、おしっこを我慢して尿路系の病気になったりなんて話も聞きます。
猫砂の中でも鉱物系の砂が好まれやすい!
「普通の猫砂トイレ」に使われる猫砂は主に以下の5つ↓
- 鉱物系
- 紙製
- 木製
- おから
- シリカゲル
この中でも鉱物系の猫砂が1番好まれます。
どれだけ利用される割合が違うのかライオン商事(株)の各種猫砂を使った調査をご覧ください↓
猫砂の種類 | 鉱物系 | 木系 | おから系 | 木系 (システム用) |
紙系 |
オシッコ回数 | 12回 | 4回 | 3回 | 2回 | 1回 |
ウンチ回数 | 9回 | 3回 | 0回 | 0回 | 0回 |
※2021年に成猫10頭で22時~翌日15時まで調査したオシッコとウンチの回数
2018年に成猫13匹による同様の調査でも「鉱物系」が1番人気です↓
猫砂の種類 | 鉱物系 | 木系 | おから系 | ウッドチップ (システム用) |
紙系 |
オシッコ回数 | 13回 | 8回 | 4回 | 2回 | 3回 |
ウンチ回数 | 6回 | 3回 | 0回 | 0回 | 2回 |
参考:ネコちゃんに教えてもらった!猫が一番好きな「猫砂」の種類は?
このデータを見ると鉱物系の砂が大人気であるのが分かります。
それぞれのメリットとデメリット
「システムトイレ」と「普通の猫砂トイレ」のメリットとデメリットをまとめると
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
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猫砂を好む猫が多い (特に鉱物系が好き) |
システムトイレは不人気 (ストレスになりやすい) |
本体の丸洗いが簡単 | 丸洗いが面倒くさい |
衛生的 | やや不衛生 |
消臭力がある | 日が経つと消臭力が落ちる |
コスト月500円~ | コスト月1000円~ |
排泄物の掃除回数が多い | 掃除の回数が少ない |
猫砂が飛び散りやすい | 猫砂が飛び散りにくい |
粉塵は体に悪い | 粉塵は出ない |
採尿しにくい | 採尿しやすい |
最後に
「普通の猫砂トイレ」・・・掃除の手間は増えるけど、猫ちゃんがストレスになりにくくコスパが良い。粉塵による健康被害は良い猫砂を買うことで解決できる。
「システムトイレ」・・・お掃除の手間が少ないのが最大の特徴。ただし、嫌いな猫が多くストレスになりやすい。
どちらがおすすめかと聞かれたら「普通の猫砂トイレ」と答えますが、安い「システムトイレ」なら1000円で全て揃えられるので使い比べてみてもいいと思います。
採尿が必要な際に使えるし、ちょっと旅行する際にトイレを増やしておくのにも使えます。
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「普通の猫砂トイレ」でおすすめの商品がこちら↓
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