猫の寿命について調べていると「19歳の壁」というものを目にしました。
”猫は19歳を超えづらい”という事らしいのですが、どのサイトを見ても統計が載っていません。
本当に19歳の壁があるのか?参考になるデータがないか調べてみました。
目次
19歳の壁について調べてみた
結論から言うと、19歳の壁について参考になるデータが見つかりませんでした。
ただ、13歳と16歳に壁があるのかも?と思うデータはあったので紹介します。
猫の年齢の構成比(1363匹) | |
0歳 | 5.4% |
1~6歳 | 45.0% |
7~9歳 | 15.7% |
10~12歳 | 14.5% |
13~15歳 | 9.7% |
16歳以上 | 6.0% |
不明 | 3.7% |
こちらは飼われている猫の年齢データです。
「13~15歳」と「16歳以上」がガクッと下がっているため、13歳と16歳に壁がありそうな感じがします。
猫の死亡率の年齢推移↓
参考:どうぶつ白書2021
こちらはアニコム損保の各年齢で死亡解約があったグラフデータです。(135,698頭を調査)
12歳になるとグッと死亡率が高くなっているので、やはり”13歳の壁はあるのかも”と思ってしまいます。
ちなみに2021年の平均寿命がこちら↓
猫の平均寿命(約15.66歳) | |
16.22歳 (外に出ない猫) |
13.75歳 (外に出る猫) |
10年前に比べると1.3歳も平均寿命が伸びていました。
亡くなった年齢のグラフがあれば19歳の壁について分かったんですけど、どこを探しても見つかりませんでした。
獣医さんにも聞いてみた
19歳以上の猫がどれくらい病院に来るか聞いたところ、感覚的には5%くらいと言っていました。(2つの動物病院で聞きましたがどちらも同じような回答でした)
大体15歳くらいで死んでしまうらしく、19歳を越える長生き猫ちゃんはあまり見ないそうです。
【余談】
どちらの獣医さんも「メス猫の方が長生きする」と言っていました。理由は分からないそうですが、長生きしている猫はメスが多いみたいです。
今後、猫の寿命はもっと伸びるかも?
多くの猫は腎不全で亡くなるのですが、宮崎教授が開発したAIM製薬が商品化されれば多くの命が救える(結果寿命が伸びる)かもしれません。
AIMとは血液の中にあるタンパク質のことで、猫だけでなく人間の体にもある因子です。
通常にAIMが働けば血液中のゴミを掃除し腎臓をキレイに保つのですが、猫のAIMはうまく機能せずゴミが溜まり続けて腎臓を悪くさせていました。
腎臓は悪くなると元には戻らず現在は治療ができない不治の病ですが、AIM製薬が商品化されれば猫の寿命を大幅に伸ばせるのではないかと言われています。
※SBIペット保険(旧 日本アニマル倶楽部)が2017年に発表した「犬・猫 死亡原因病気TOP10」によると、腎不全での死亡率は22%。死因は2位となっていました。(1位はガンで38%)
AIM製薬の商品化の前に、猫の体内にあるAIMを活性化させるフードが販売されました。詳しくはこちらの記事をご覧ください↓
マルカンの「AIM30」は猫に食べさせるべき?成分は安全なのか?猫を長生きさせるためにできること
- ストレスフリー
- 室内で飼う
- バランスの良い食事
- 十分な水分摂取
- 定期検診を受ける
- 年齢によるケア
ストレスフリーで過ごさせる
猫は比較的ストレスに弱い動物と言われているため、日頃からストレスフリーで生活できる環境作りが大切です。(ストレスを感じ続けると免疫力が下がり病気のリスクが高まります)
- 日向ぼっこできる場所(外が眺められる場所)を作る
- トイレを清潔に保つ
- 大きい音や強い匂いは避ける
- 落ち着ける隠れ家を用意する
- 爪とぎを置く
- 来客は少なく
- シャンプーが苦手なら体を拭くだけにする
詳しくは別記事をご覧ください↓
猫にとってストレスになる事とは?気づきにくいサインや解消法など紹介!爪切りや動物病院へ連れて行くなど嫌な事をする時は、ご褒美(おやつ)を与えて気を紛らわせてあげるのがいいそうです。
あと、毎日使うトイレは使い心地も気にしてあげてください。
ライオン商事の各種猫砂を使った調査では圧倒的に鉱物系の砂が人気でした。システムトイレを使っているなら、一度2つ設置して使用率を比べてみるといいかもしれません。
実際に2つのトイレを置いて使用率を比べた検証記事がこちら↓
猫トイレはどっちがいい?砂よりシート(システムトイレ)の方がデメリット多め! 口コミでも話題!カスが出ない猫におすすめの爪とぎを紹介!ゴミの量も検証してみた。 猫はシャンプーする必要なし!最悪死亡するケースもあるらしい…室内で飼う
猫の平均寿命(約15.66歳) | |
16.22歳 (外に出ない猫) |
13.75歳 (外に出る猫) |
外に出さない猫の方が寿命が3歳も長くなります。
ただ、すでに外の楽しさを知っている猫の場合、閉じ込めたままだとストレスを感じるかもしれません。
外に出して長生きしている猫もいますし、必ずしも室内飼いにした方がいいとは言い切れませんが、交通量が多かったり他の猫とケンカするなら何かしら考えた方がいいでしょう。
※策付きのベランダを作ったり、リードで散歩するなど。
バランスの良い食事
総合栄養食のキャットフードを食べさせていれば栄養のバランスに気をつける必要はありませんが、猫の年齢に対応したフードは選んでおきましょう。
例えば高齢猫のフードは腎臓や関節に配慮していたり、食が細くなっても体重が維持できるようカロリーを高めに設定しています。
また、正しい栄養学に基づいて研究・製造しているメーカーを選ぶことも重要です。長年の実績を考えるとロイヤルカナンかヒルズがいいでしょう。獣医さんも推薦しています。
我が家ではロイヤルカナンに切り替えてから愛猫の体調がとてもよくなったので、個人的にはロイカナ押しです。
ロイヤルカナンの評判はいいけど猫に危険はない?4Dミートや酸化防止剤は大丈夫?十分な水分摂取
猫はあまり水を飲まない生き物です。
水分摂取不足による病気(尿路系の病気や腎不全など)にかかりやすいため、日頃からしっかりお水を飲ませてあげましょう。
- 複数の場所に水飲み場を設置する
- 流れる給水機を買う
- 温かいお水にしてみる
- ご飯にぬるま湯を足す
- スープを作ってあげる
詳しくはこちらの記事を参考にしてください↓
【論文あり】猫に沢山の水を飲ませる8つの方法!我が家は効果あり!定期検診を受ける
成猫の場合は年に1回、老猫は年に2~3回の定期健診を受けるのが望ましいと言われています。
病院や猫の状態によって定期健診の頻度も違うため、かかりつけの獣医さんと相談してみてください。
猫がストレスを感じるから連れて行きたくない場合は往診という手段もあります。ネットで「地域名 猫 往診」で検索すると結構見つかりますよ。
高齢猫に向けた環境作り
早いうちからやっておいた方がいいのが、関節の負担を抑える環境作りです。猫は高いところから平気で飛び降りますが、関節に負担がかかっているのでやめさせた方がいいです。
関節に負担をかけ続けると関節炎になり、あまり歩かなくなります。そうなると筋力が衰えて健康にもよくありません。
ちなみに老猫の約6割が関節炎と言われているので、「うちの猫は大丈夫」なんて思わず早めに対策してあげましょう。
- 滑らない床にする
- 高いところからジャンプできなくする
- キャットタワーはステップが多いものにする
- 関節をサポートするサプリを食べさせる
まとめ
残念ながら19歳の壁について参考になるデータは見つかりませんでした。
ただ、そこまで長生きすることが珍しいので、19歳の壁があってもおかしくないのかなとも思います。
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