老猫になるほど発症率が高く、気づきにくいと言われる猫の関節炎(変形性関節症)。
調べてみると、ホントに高い確率で関節炎を発症するので、早い段階での予防が大切だと思いました。
ここでは、猫の関節炎(変形性関節症)についての知識、症状や原因、予防法についてまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
猫の関節炎(変形性関節症)とは
猫の関節炎とは、骨と骨をつないでいる関節に炎症が発生する病気です。
同じ場所に繰り返し炎症が生じることで、骨が増殖したり関節軟骨が磨り減ったりして痛みを感じます。
どの関節でも起こりうる現象ですが、股関節、後膝関節、足根関節、肘関節に症状が表れやすいと言われています。
老猫の6割以上が関節炎(変形性関節症)
出典:https://www.qix.co.jp/members/description/file/35.pdf
日本大学動物病院が2015年に調べたところ、10歳以上の老猫の約6割が変形性関節症の傾向があると分かりました。
アメリカでは、12歳以上の猫100匹を調査したら、約9割が関節に問題を抱えていたそうです。
このように、多くの老猫が変形性関節症を起こしていると考えられています。
しかし、変形性関節症であったとしても、高齢のせいだと感じたり、はっきりとした症状が出ないケースもあるため、飼い主さんが気づきにくい病気です。
関節炎の症状や兆候について
- 高い所に登らなくなった
- 寝ていることが多い
- あまり運動しなくなった
- 爪とぎをあまりしなくなった
- 毛づくろいの頻度が少なくなった
- 動きがぎこちない
- 頭を上下させて動く
- 以前と同じように触れると嫌がる
- 痛みのせいで怒りっぽくなる
関節に痛みを感じると、あまり動かなくなることが多くなります。
高い所に登らなくなったり、段差を上がる際にぎこちない、爪とぎや毛づくろいの姿勢が痛いので頻度が少なくなるのも関節炎(変形性関節症)の兆候です。
以上のようなサインが見られるなら、一度獣医さんに相談しレントゲンを撮って確かめた方がいいかもしれません。
それか、動いている様子を撮影して獣医さんに診せてください。老猫だとレントゲンを撮らず関節炎と診断させることもあります。
関節炎の原因と予防
- 過度の運動
- 肥満
- 関節リウマチ
- 加齢による経年劣化
- 捻挫に伴う関節の緩み
- 靭帯断裂に伴う関節の不安定
- 股関節形成不全
- 膝蓋骨脱臼
- 骨折に伴う骨格の変形
猫の関節炎は、老化現象の1つでもあります。
しかし、過度の運動をやめたり、体重管理を行えば負担を抑えることができます。(適度な運動は関節を支える筋肉を強化できるので、負担の少ない運動はさせましょう。)
他には、ジャンプでしか降りられないキャットタワーならステップがあるものに変えたり、いつも飛び降りている場所を封鎖(または負担が少ない降りられる方法に)する。
寝床を低い場所にしたり、トイレの段差をなくしてあげる、フローリング(滑る)も足腰に負担がかかるため、クッションフロアやカーペットにするなどの対策が有効です。
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食器台を少し高く設置してあげると、首や前足の負担が少なくなります。
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科学的に実証されているわけではありませんが、軟骨成分を補うとされているグルコサミンやコンドロイチン・オメガ3脂肪酸のサプリメントを与えるのも治療方法の1つとして行われています。
関節の健康をサポートする、グルコサミン、コンドロイチン硫酸、必須脂肪酸(EPA・DHAなど)を配合した老猫フードに切り替えるのも、予防法の1つです↓
予防としてグルコサミンやコンドロイチン配合サプリを与えたいなら「バイオ関節サプリ」が良いかもしれません。(評判が良い)
ただし、レビューをよく確認し、獣医さんと相談することをおすすめします。
手作り食を与えるなら、以下の食材にグルコサミン、コンドロイチン、オメガ3脂肪酸が多く含まれています↓
コンドロイチンが多い食材 | ウナギ、ドジョウ、ヒラメ、鶏の皮、やまいも、さといも、納豆、なめこ、オクラ |
グルコサミンが多い食材 | ウナギ、やまのいも、オクラ、きのこ類 |
オメガ3脂肪酸 | ウナギ、鮭、ブリ、サバ、イワシ、サンマ、マグロ、亜麻仁油 |
関節炎の治療法は?
完治させることは難しく、痛みを抑えたりこれ以上悪化させないよう以下の対策を行います。
- 体重管理
- 適度な運動
- 消炎鎮痛剤やサプリの投与
適正体重にすることで関節の負担を軽くし、動きにくさを軽減させます。
適度な運動は関節を支える筋肉を強化できます。これにより関節の可動性が改善され、再び活動的になる事もあるそうです。
しかし、過度な運動は逆に関節に負担をかけます。また、痛みで動けないこともあるため、猫ちゃんの様子を見ながら行ってください。(獣医さんにも相談しましょう)
痛みを抑える鎮痛剤は、動物病院でもらうことができます。NSAID(非ステロイド消炎鎮痛剤)が一般的に処方されるようで、私は愛猫の抜歯を行った時に使ったことがあります。(名前はメンタム)
注射器みたいなスポイトで鎮痛液を与えるのですが、好んでペロペロしてくれました。比較的簡単に与えることができると思います。
関節の健康をサポートするサプリメントもあるので、獣医さんと相談しながら与えてみてください。
まとめ
飼い主が気づかないだけで、関節炎の症状は進行していきます。
紹介した予防対策を行い、できるだけ関節の負担を減らすことが、猫ちゃんにとって快適な老後生活につながります。
また、今までとは違った動きをするようになったのなら、早めに獣医さんに相談しましょう。
猫の関節炎に関する分かりやすい動画もよかったらご覧ください。関節炎を患っている猫の歩き方も撮影されています↓
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