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猫トイレは砂とシート(システムトイレ)どっちがいい?
猫のトイレは「砂を使うタイプ」とオシッコ吸収シートとチップを使う「システムタイプ」の2つに分かれますが、おすすめは砂トイレです。
理由は、猫は砂を使ったトイレが大好きだから!
※嫌いなトイレを使い続けると粗相やストレス、病気の原因になることがあります。(後で詳しく説明します)
全部の猫が砂トイレを好むかは分かりませんが、ライオン商事が各種猫砂を使った調査、酪農学園大学獣医学部が1年かけて検証した論文を見るかぎり「砂を使ったトイレ」が1番好まれています。
ライオン商事(株)の各種猫砂を使った調査がこちら↓
猫砂の種類 | オシッコ回数 | ウンチ回数 |
鉱物系(砂) | 12回 | 9回 |
木系 | 4回 | 3回 |
おから系 | 3回 | 0回 |
木系 (システム用) |
2回 | 0回 |
紙系 | 1回 | 0回 |
※2021年に成猫10頭で22時~翌日15時まで調査したオシッコとウンチの回数
2018年に成猫13匹による同様の調査でも「鉱物系」が1番人気です↓
猫砂の種類 | オシッコ回数 | ウンチ回数 |
鉱物系(砂) | 13回 | 6回 |
木系 | 8回 | 3回 |
おから系 | 4回 | 0回 |
ウッドチップ (システム用) |
2回 | 0回 |
紙系 | 3回 | 2回 |
参考:ネコちゃんに教えてもらった!猫が一番好きな「猫砂」の種類は?
圧倒的に砂トイレ(鉱物系)の利用率が高く、システムトイレが不人気なのが分かります。
しかし、なんで猫は砂トイレ(鉱物系)が好きなのか?
その理由がこちら↓
- 手触りが硬い
- 粒が小さくて重い
- 無臭である
- 脱臭力がある
これらの特徴を猫が好むことを酪農学園大学獣医学部が1年かけて検証し論文を発表しています。(論文はこちら)
8頭の猫(雄2、雌6)を1年間ケージ飼育しながら、固まる砂(鉱物)、固まらない砂、ヒノキの砂、ペーパーサンド、シリカゲルの使用頻度を比較したところ1番好まれたのが固まる砂(鉱物)で、使用頻度が少なかったのがヒノキの砂とペーパーサンドと記されています。
ちなみに砂の固まりやすさについては使用頻度に影響ないそうです。
野生界の猫は土に排泄物を埋めて臭いを隠していました。その習性が今でもあり、土に一番近い鉱物系の砂が好まれると言われています。
我が家で検証:「砂トイレ」vs「システムトイレ」
かれこれ数年システムトイレを使っていましたが、砂トイレの方がいいと知り早速購入してきました。
いつもシステムトイレを置いていた横に砂のトイレを設置し、どっちが多く使われるか1週間検証したところ
「普通の猫砂トイレ」の圧勝!
トイレを使用した割合は「10」対「0」で、システムトイレは1回も使いませんでした。
友人の猫4匹にも同じ実験をしたら、こちらも「9」対「1」で普通の猫砂トイレばかり使われています。
この結果をSNSに投稿したら同じように実験してくれた人が何人かいて、全員「砂の方ばかり使う」と言っていましたので、やはり猫はシステムトイレが嫌いみたいです。
砂トイレのデメリットについて
猫ちゃんが大好きな砂トイレにもデメリットがあります↓
- 粉塵で体調を崩すことがある
- 排泄物の掃除回数が多くなる
- 猫砂が飛び散りやすい
- 採尿しにくい
詳しく説明するのでご覧ください。
粉塵で体調を崩すことがある
鉱物系の猫砂は粉塵が舞いやすく、それを吸い込むことで体調を崩す(咳などが出る)可能性があります。
基本的にはダストカット(粉塵が出にくく処理)しているため心配いりませんが、咳をするようなら使用をやめた方がいいでしょう。ただ、鉱物系の砂にも種類があり少しお値段が高いものだと粉塵が出にくい商品もあります。
個人的には粉塵が出にくくコスパもいいエバークリーンがおすすめですが、他にも色々あるのでこちらの記事を参考にしてみてください↓
人気の猫砂5つを比較してみた!私がおすすめするNo1はコレあと、まれに猫砂を食べてしまう子もいます。少量なら問題ないですが、食べ過ぎると健康被害を起こすため注意してください。
鉱物系の猫砂の危険性についてはこちらにまとめています↓
鉱物系の猫砂は危険?粉塵(ベントナイト)による健康被害を調べてみた。排泄物の掃除回数が多くなる
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
排泄する度に掃除する必要がある。猫砂は少なくなったら補充する。(猫1匹なら半月に1回くらい) | ウンチはすぐ掃除するのが基本。おしっこシートは数日~1週間に1回、チップ(サンド)は1ヵ月に1回の交換で楽。 |
掃除の手間が多い | 掃除の手間が少ない |
猫は1日にオシッコを2~3回、ウンチは1~2回するので、1週間の掃除回数を比較すると結構な差になります↓
- 猫砂トイレだと約28回
- システムトイレだと11~14回くらい
システムトイレの方が掃除の手間が少なく楽です。ただ、下痢されると掃除しにくく、シートを交換し忘れるとオシッコが溢れるというデメリットがあります。
猫砂が飛び散りやすい
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
トイレ周辺や他の部屋に猫砂が散らばりやすい。(砂が小粒ほど散らばる) | チップ(サンド)が比較的大きいので散らばりにくい。 |
掃除の手間がかかる | 掃除の手間が少ない |
「普通の猫砂トイレ」は砂の飛び散りが酷いです。小粒になるほど肉球にはさまり他の部屋まで持っていくので、掃除する手間も増えます。
逆にシステムトイレはチップ(サンド)が大きいので散らばりにくいのがメリットです。
※「アイリスオーヤマの大玉サンド」を使っていた時はほとんど掃除していませんでした。「普通の猫砂トイレ」にしてからは毎日掃除しています。
採尿しにくい
採尿する場合は「システムトイレ」の方が断然便利です。(シートを外せば簡単に採尿できます)
ただ、毎日のオシッコ量を目視で判断しやすいのは「普通の猫砂トイレ」です。オシッコが少ないor量が多いと何かしらの病気が疑われるため早めに獣医さんに診せた方がいいです。
オシッコの回数や量を計測し健康チェックしたいなら「Cat log Board」がおすすめです。トイレ本体の下にボードを敷くだけで、オシッコ情報がアプリを通して分かります。詳しくはこちら↓
【使ってみた】Catlog Boardはどれだけ正確なのか検証レビュー!砂のトイレにしてから採尿する機会があったのですがこれがすごく大変でした。その時の様子や簡単に採尿するやり方について説明しています↓
簡単だと思っていたら大苦戦…猫の採尿が大変だったお話普通の猫砂トイレのデメリット(粉塵による健康被害、掃除回数が増える、猫砂の飛び散り、採尿しにくい)について説明しましたが、基本的には飼い主側の負担が増えるだけです。
粉塵による健康被害もそこまで心配する必要はないですし、気になるなら少し高いですが粉塵が出にくい砂を購入すれば問題ありません。
それよりもシステムトイレのデメリットの方が心配なので詳しく説明いたします。
猫のシステムトイレのデメリットは?
飼い主側の管理が楽なシステムトイレですが、先ほども紹介した通り猫ちゃんにはあまり人気がありません。
そんなシステムトイレのデメリットがこちら↓
- ストレスや病気になる可能性
- システムトイレはやや不衛生
- 本体の掃除がしにくい
では、詳しく説明していきます。
ストレスや病気になる可能性
「システムトイレ」はおしっこやウンチを隠すと言った行為ができず、チップも自然界の砂とは似ていません。
そのため多くの猫ちゃんに人気がなく、システムトイレが嫌すぎて布団に粗相したり、オシッコやウンチを我慢して膀胱炎や便秘になったなんて話も聞きます。
排泄を我慢して引き起こす病気だけでなく、ストレスからくる病気もあります。私が調べた限りですと長生きする猫の共通点がストレスフリーでしたので、気持ちよくトイレを使ってもらうなら砂を選んだ方がいいかと思います。
システムトイレはやや不衛生
砂トイレに比べるとシステムトイレはやや不衛生です。
おしっこがスノコを経由して下のシートに溜まる仕組みのため掃除するまで不衛生ですし、チップも排泄するたび汚れていきます。(チップの交換頻度は約1ヵ月に1度)
下痢をした時の掃除も大変です。お腹の調子を崩しやすいなら絶対に砂トイレの方がおすすめです。
あと、個人的にはシステムトイレの方が臭いやすいと感じています。チップやシートの消臭力が高くても、結局スノコにオシッコがかかれば洗うまで臭いはとれません。
システムトイレの臭いについて
我が家で使っていたシステムトイレのシートは、ユニ・チャームのデオシート(犬用)を2日で交換、サンドはアイリスオーヤマ大玉サンドを1ヵ月で交換していました。
言うほど臭いは気にならなかったですが、スノコ部分にオシッコがかかるため「普通の猫砂トイレ」よりは臭いやすいです。
ちなみに1週間交換不要のおしっこシートの口コミを見ると「日が経つごとに臭いがきつくなるので4日前後で交換する」と言う人がチラチラいました。(私は使ったことがありません)
1ヵ月交換不要のサンド(チップ)についても、人によっては「だんだん臭くなる」と言う声もあるので、クリーンな環境を保つなら「普通の猫砂トイレ」の方がいいでしょう。
猫はトイレ内の臭いにも敏感で無臭の環境を好みます。これは論文でも発表されていますし、クリーンな環境でないとストレスを与える可能性があるそうです。
本体の掃除がしにくい
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
パーツが少ないので洗うのが楽。パーツ数は1つか2つ。 | シートを入れるスペースが必要なのでパーツ数が多くなり掃除が大変。あとスノコに詰まったサンドの掃除が面倒。 |
丸洗いが楽 | 洗うのが面倒くさい |
「システムトイレ」はパーツが多く(3~5個)、私が使っていたサンドはスノコに挟まって掃除が大変でした↓
月1回の掃除ですが、システムトイレを洗う際は毎回憂鬱になります。
その点、砂を使ったトイレは本体の形がフラットで洗いやすいです。今までシステムトイレの掃除にかけていた半分以下の時間で洗うことができています。
猫砂トイレの掃除は面倒くさくないの?
排泄する度に掃除するのは面倒くさそうと思っていましたが意外とそうでもなかったです。
システムトイレだとオシッコでビショビショになったシーツの交換とトレイの掃除が精神的に嫌だったのに対し、砂トイレはオシッコがしっかり固まってくれるので掃除が苦じゃなくなりました。
砂の飛び散りがひどく掃除の手間はかかりますが、オシッコの掃除が個人的に快適なのでとても気に入っています。愛猫も気に入っているし、早く替えてあげればよかったなと後悔しています。
コスパについて
砂トイレとシステムトイレ(シーツ)のコスパを比較してみました。
人気の商品を猫1匹が1ヵ月使った金額がこちらになります↓
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
月に500円~1000円 | 月に約1000~1500円 |
上記はあくまで目安であり、猫ちゃんのオシッコ量や使用する猫砂などによって金額が変わります。
例えば「普通の猫砂トイレ」の場合、高い猫砂だと1袋2000円以上する物もあります。システムトイレについても、サンドとシートの交換頻度が多ければコストが高くなります。
ちなみに我が家だと「システムトイレ」で月1500円くらい掛かっていました。
猫砂は色々試した結果、エバークリーンに落ち着いています。1袋1600円くらいですが、1ヵ月1000円以下のコスパになるので悪くはないです。
【猫砂】セリームバイオサンドvsエバークリーンどっちがいい?※エバークリーンは粉塵が少なく消臭力も高いので猫砂の中でも人気があります。
ちなみに「ライオンのニオイをとる砂」も使いましたが、半月もすると砂が臭ってきます。丸々交換の目安は1ヶ月と記載されていますが、半月交換サイクルがおすすめです。
【まとめ】猫砂トイレとシステムトイレを比較
「普通の猫砂トイレ」と「システムトイレ」のメリットとデメリットを比較するとこんな感じです↓
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
砂を好む猫が多い (特に鉱物系が好き) |
システムトイレは不人気 (ストレスになりやすい) |
本体の丸洗いが簡単 | 丸洗いが面倒くさい |
衛生的 | やや不衛生 |
消臭力がある | 日が経つと消臭力が落ちる |
コスト月500円~ | コスト月1000円~ |
排泄物の掃除回数が多い | 掃除の回数が少ない |
猫砂が飛び散りやすい | 猫砂が飛び散りにくい |
粉塵が体に悪い場合がある | 粉塵は出ない |
採尿しにくい | 採尿しやすい |
砂トイレのデメリットは基本的に飼い主側の負担が多くなるだけなので、猫ファーストで行くなら砂が断然おすすめです。
※粉塵で体調を崩したり、砂を食べてしまうようならシステムトイレがいいのかなと言う感じです。
猫砂はエバークリーンがおすすめですが、とりあえず使ってみたいなら「ライオンのニオイをとる砂」とトイレ本体がセットになっている物が安いのでそちらでもいいと思います。我が家でも今使用中です↓
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