猫のトイレ(本体)はどれを選べばいいのか?
結論から言うと、猫ちゃんのトイレはサイズが大きくて広いタイプ、そして砂(鉱物系)を使った物がおすすめです。
飼い主側の利便性が良いシステムトイレも人気ですが、ストレスになる猫ちゃんもいるのでやめた方がいいでしょう。
だけど、なんでサイズが大きいトイレで砂を選んだ方がいいのか?
それらの理由を論文などのデータを載せながら説明するのでご覧ください。
ちなみに我が家で使っている猫トイレがこちら↓
サイズが大きいのとカバー付きトイレが好きらしく、愛猫はこればかり使っています!
【レビュー】リッチェルラプレ深型60(フードありなし)を使ってみた感想を書いたよ!目次
猫が好むトイレ(本体)の選び方
- 絶対に砂トイレを選ぶべし!
- トイレは広くて大きいサイズにすること
- カバーの有り無しは猫によりけり
これら3つのポイントを抑えて猫トイレを選ぶのがおすすめです。
では、詳しく説明していきます。
絶対に砂トイレを選ぶべし!
猫のトイレには「砂」を使ったタイプと、チップ&シートを使った「システム」タイプがあります。
それぞれの違いはこちらです↓
普通の猫砂トイレ | システムトイレ |
砂を好む猫が多い (特に鉱物系が好き) |
システムトイレは不人気 (ストレスになりやすい) |
本体の丸洗いが簡単 | 丸洗いが面倒くさい |
衛生的 | やや不衛生 |
砂によるが消臭力がある | 日が経つと消臭力が落ちる |
コスト月500円~ | コスト月1000円~ |
排泄物の掃除回数が多い | 掃除の回数が少ない |
猫砂が飛び散りやすい | 猫砂が飛び散りにくい |
粉塵が体に悪い場合がある | 粉塵は出ない |
採尿しにくい | 採尿しやすい |
以上が「砂トイレ」と「システムトイレ」の違いです。詳しくはこちらの記事をご覧下さい↓
猫トイレはどっちがいい?砂よりシート(システムトイレ)の方がデメリット多め!システムトイレは飼い主側の利便性が高い(掃除の手間が少ない)のがメリットですが、猫ちゃんは「砂トイレ」の方が好きです。
その証拠にライオン商事が行った実験では、砂トイレが圧倒的に人気でした↓
猫砂の種類 | オシッコ回数 | ウンチ回数 |
鉱物系(砂) | 12回 | 9回 |
木系 | 4回 | 3回 |
おから系 | 3回 | 0回 |
木系 (システム用) |
2回 | 0回 |
紙系 | 1回 | 0回 |
※2021年に成猫10頭で22時~翌日15時まで調査したオシッコとウンチの回数
2018年に成猫13匹による同様の調査でも「鉱物系の砂」が1番人気となっています↓
猫砂の種類 | オシッコ回数 | ウンチ回数 |
鉱物系(砂) | 13回 | 6回 |
木系 | 8回 | 3回 |
おから系 | 4回 | 0回 |
ウッドチップ (システム用) |
2回 | 0回 |
紙系 | 3回 | 2回 |
参考:ネコちゃんに教えてもらった!猫が一番好きな「猫砂」の種類は?
表を見て分かる通り砂を使ったトイレが圧勝です。他にも酪農学園大学獣医学部が1年かけて調査した結果も、砂トイレの使用率が1番高いと発表されています。
なので、猫トイレを選ぶなら「システムトイレ」よりも断然「猫砂トイレ」がおすすめです。
砂の種類については、鉱物、木、おから、紙、シリカゲルなどありますが、猫が好むのは「鉱物系の砂」になります。
理由は自然界のトイレ(砂)に1番近いから!
砂の重さや掻き心地など自然の砂に近い方が猫は喜ぶことが多いのだそうです。
「砂トイレ」と「システムトイレ」を1週間同じ場所に設置して使用率を比べてみました。結果は砂トイレの圧勝でシステムトイレは1度も使われませんでした。それまではずっとシステムトイレを使用していたのですが、ここまで差が出るとは思わなかったです。
SNSでこの結果を投稿したら同じように検証してくれた方が何人かいて、その方達の猫ちゃんもほぼ砂トイレしか使わないという結果になりました。友人も同じ実験をしたら砂トイレの圧勝でしたので、システムトイレを嫌う猫ちゃんは多いと思います。
なので、猫トイレは普通の砂トイレ(鉱物系の砂)を選ぶのがおすすめです!
トイレは広くて大きいサイズにすること
論文で猫は広くて大きいトイレを好むことが発表されています。そのデータがこちら↓
74匹の飼い猫に「通常サイズのトイレ」と「86×86cmの大きいトイレ」を4週間使用してもらい排泄した回数を調査した。通常サイズの方が3239回、大きいトイレ(86×86cm)は5031回と1.5倍の差が付いた。
サイズが違うだけで排泄回数に1.5倍もの差がつくのはすごいですよね。
ちょうど大きさの違う同じようなトイレを持っていたので我が家でも検証したところ、大きいトイレの方が約3倍多く使われました↓
大きいトイレ | 小さいトイレ | |
おしっこ回数 | 12回 | 2回 |
うんち回数 | 6回 | 4回 |
合計 | 18回 | 6回 |
猫なので狭い方が好きなのかなと勝手に思っていましたが、実際は大きいトイレを好むことが多いようです。
猫トイレのサイズは、猫の体調の1.5倍以上が理想と言われています↓
愛猫だと体長が33cm(体重4.6kg)なので50cm以上の幅があるトイレが理想です。
ちなみにサイズが大きければ大きい方がいいかと思いきや、そんなこともないようです。
ライオン商事が行った検証によると、ある程度の大きさがあれば使用率にさほど違いがないと発表されています↓
都内にある3施設の猫カフェにて、80匹の猫を対象にサイズの違うトイレを置いて使用率を調査しました↓
※猫の体長は無作為に抽出した11頭の平均胴長である33.6cmとしている。
横幅60cmのトイレの方が若干多く使用されていますが、横幅50cmとの差はほとんどありません。猫の体長×1.5倍のサイズがあれば満足してくれるようです。
と言うことで、猫トイレ本体の大きさは体長の1.5倍以上あるものを用意してあげてください。
【論文あり】猫トイレの大きさ目安は?ズバリ体長の1.5倍以上がいい!カバーの有り無しについて
トイレカバーの有無については、猫ちゃんによって好き嫌いが別れるみたいです。
酪農学園大学が行った実験とフランスの動物病院が行った実験とでは、結果が真逆となっていました↓
酪農学園大学獣医学部が1年間行った実験 | ||
フードカバー あり |
フードカバー なし |
|
固まる砂 | 24.6% | 75.4% |
固まらない砂 | 30.8% | 69.2% |
ヒノキの砂 | 25.4% | 74.6% |
ペーパーサンド | 22.9% | 77.1% |
シリカゲル | 30.4% | 69.6% |
カバーがあると「排泄がしにくい、砂が掻きづらい、臭いがこもる」などが原因で嫌がるのではと推測されています。
フランスの動物チームではフードカバーのあるトイレとオープンなトイレを置き、28日間にわたって13匹の猫の糞便回数をカウントしました↓
フランスの動物病院による実験 | |
フードカバー あり |
フードカバー なし |
平均19.9回 | 平均11.9回 |
こちらではフードカバーありの方がよく使われる結果となっています。
猫によってカバーの有り無しの好き嫌いがあるみたいなので、同じような実験を愛猫にしたらカバーありを好んで使っていました。その詳細はこちらに書いてあります↓
【驚きの結果】猫のトイレにフードカバーは必要なのか検証してみた!こんな実験をしてみた!
「ライオンの獣医師開発猫トイレ」の横にそれまで使っていた「リッチェルのラプレ砂取りネコトイレ」を置いて使用率を比べてみました。
結果は、ほぼ10対0で獣医師開発猫トイレの圧勝!
設置してから2週間の間でリッチェルの方は1回しか使われず、しかも獣医師開発猫トイレが掃除されていなかったので仕方なしに使っていた感じです。
「上から入るタイプのトイレ」は敵に見られず排泄できるので猫ちゃんは好きだろうと思っていたのですが、結果は真逆で広々しているオープンタイプのトイレの方が好きみたいです。
カバーなしだと排泄物の臭いが漂いやすいのがデメリットですが、猫が排泄している姿を観察しやすく異変に気づきやすくもなります。本体のパーツが減り丸洗いが楽なので個人的にはカバー無しが好きですが、両方試して好きな方を探るのもいいかと思います。
ウンチが臭いなら1度キャットフードを変更した方がいいかもしれません。体に合わないフードだと消化率が低くウンチが臭いやすくなります。実際、我が家ではフードを変更したことでウンチ臭が激減しました。猫ちゃんによって合う合わないフードがあるので色々試してみるのがおすすめです。
猫が嫌いなトイレを選ぶとどうなる?
- ストレスによる粗相が増える
- 排泄を我慢して病気になる可能性がある
猫が嫌いなトイレを選ぶことで、病気、ストレス、粗相が増えると言われています。
論文によると小さいサイズのトイレだと粗相が増えると発表されていました↓
89×89×17cmの大きいトイレを置いていた時は粗相をしなかったが、41×30×10cmの小さいトイレにしたら粗相をした。
排泄を我慢すると尿路系の病気のリスクが高まると言われています。ストレスからくる病気もありますし寿命にも関係してくるため、なるべく猫ちゃんが好むトイレを使ってあげるのがおすすめです。
猫がトイレを嫌うサイン
アメリカで行われた検証によると、以下の猫の行動はトイレに不満を持っている可能性があるそうです↓
- なかなかトイレに入ろうとしない
- 排泄ポーズを決めるまでに時間がかかる
- 排泄中トイレの縁に足をかけたりする
- 排尿回数が少なく時間が長い
- 排泄後に戻ってきて排泄物の匂いを嗅ぐ
- 排泄後にトイレの壁をシャカシャカこする
- 何度もトイレに出入りする
- トイレ開始から終了までの時間が長い
参考:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S016815911730151X
検証は「豊かな環境のトイレ」と「病院のような粗悪な環境のトイレ」をそれぞれ使い猫の行動を調査したものです。
「粗悪な環境のトイレ」では先程の問題行動が見られ、トイレ外での粗相が9回もあったと記録されています。一方、「豊かな環境のトイレ」での粗相は0回でした。
粗相をしなくても問題行動が見られる場合は猫がトイレ環境を気に入っていない可能性があるため、一度見直した方がいいかもしれません。
猫が好きなトイレの特徴【まとめ】
- 普通の砂トイレにすること(砂は鉱物系で)
- トイレは広くて大きい物を(体長の約1.5倍)
- カバーの有無は猫によりけり
猫トイレは上記特徴の物を選ぶのがおすすめです。
ただ、砂の粉塵で体調を崩したり、砂を食べてしまうようならシステムトイレの方がいい場合もあります。そこは様子を見ながら判断してください。
おすすめの猫砂について
猫が好む猫砂の特徴がこちら↓
- 手触りが硬い
- 粒が小さくて重い
- 無臭である
- 脱臭力がある
以上の特徴を抑えた砂だと「エバーグリーン」がおすすめです。
我が家でも使っていますが、ビックリするほど消臭力が高くトイレが臭いません。また、粉塵も出にくいので猫ちゃんの健康にも良いです。
ちょっとお値段は高いですが、品質が良い鉱物系の砂の中だとコスパがいいので是非使ってみてください。
エバークリーン(猫砂)は1ヶ月に1回全部交換が推薦されていますが、この砂は消臭力が高いので私はそのまま追加しています。(猫1匹なら月のコスパは1000円以下)
【猫砂】セリームバイオサンドvsエバークリーンどっちがいい?おすすめの猫トイレ本体
おすすめの猫トイレ本体はこちらの3つ↓
それぞれのサイズ↓
ライオン獣医師開発 | 幅57.5×奥行28×高さ20×入口高さ12 |
リッチェル コロル | 幅60×奥行45×高さ48×入口高さ16 |
OFT メガトレー | 幅65×奥行48×高さ28.5×入口高さ15.5 |
体の大きな猫ちゃんならOFTメガトレーがおすすめです。普通体系ならライオンかリッチェルを選べばいいと思います。
ライオン 獣医師開発 猫トイレ
商品情報 | |
サイズ(cm) | 幅57.5×奥行28×高さ20×入口高さ12 |
重量 | 1.09kg |
材質 | ポリプロピレン樹脂 |
原産国 | 日本 |
耐熱温度 | 100℃ |
耐冷温度 | -20℃ |
付属品 | スコップ |
値段 | 約1500円 |
猫が排泄する向きをコントロールし、砂の飛び散りを抑えやすくしている猫トイレです。とは言っても砂の飛び散りが0ではないため毎日の掃除はかかせません。
ただ、トイレの縁に持ち手があるので傾けやすく、砂を入れる目安線が便利、シニア猫や子猫でも入りやすい低めの入口となっています。
値段も安いし1番初めに購入するトイレとしておすすめです!
※ネット通販では単品発送だと送料がかかるため、砂とセット販売されている物をおすすめします。それだと送料無料でお得に購入できます!
【レビュー】ライオンの獣医師開発「猫トイレ」を使ってみた!リッチェル ラプレ ネコトイレ深型60フード付
商品情報 | |
サイズ(cm) | 幅60×奥行45×高さ48×入口高さ16 |
重量 | 2.2kg |
材質 | ポリプロピレン |
原産国 | 中国 |
付属品 | スコップ |
値段 | 約3700円 |
入口の高さがあるため砂の飛び散りが抑えられるのがポイントです。カバーにはスコップの収納箇所があって便利ですし、トイレ内も広々しています。
値段はちょっと高めになりますが、フードカバー有の物ならリッチェルのトイレが人気です。
【レビュー】リッチェルラプレ深型60(フードありなし)を使ってみた感想を書いたよ!体の大きい猫用 OFT メガトレー
商品情報 | |
サイズ(cm) | 幅65×奥行48×高さ28.5×入口高さ15.5 |
重量 | 1.3kg |
材質 | ポリプロピレン |
原産国 | ベルギー |
付属品 | スコップ |
値段 | 約5000円 |
幅、奥行きともにビックサイズなOFTのメガトレー猫トイレ。そこそこの値段はしますが、体の大きな猫ちゃんならこちらがおすすめです。もちろん普通体系の猫ちゃんでもOK。
砂の飛び散りが防止できるトイレ
上から入るタイプのトイレは砂の飛び散りがとても少なく掃除の手間がほとんどありません。
一時期、我が家でも使っていて個人的にとても気に入っていたのですが、オープン型のトイレ(ライオンの獣医師開発トイレ)と一緒に置いていたら全く使わなくなりました。
猫ちゃんの好き嫌いがありますが、気に入ってくれるならこちらはおすすめです。
【レビュー】リッチェルのラプレ砂取りネコトイレを使った感想を書いた!まとめ
猫が好むトイレは
- 普通の砂トイレにすること(砂は鉱物系で)
- トイレは広くて大きい物を(体長の約1.5倍)
- カバーの有無は猫によりけり
それらを満たしたトイレだと以下の3つがおすすめです↓
「システムトイレ」の方がいいと言う人もいますが、できれば一度「砂トイレ」と両方置いて使用率を確かめてみてください。恐らく「砂トイレ」が圧勝するはずです。
嫌いなトイレを我慢したまま使うと粗相が増えるだけでなく、ストレスや病気の原因にもなります。できるだけ好きなトイレを置いてあげたいなら、先ほどの3つの条件にあった物を選んであげましょう!
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