先日、愛猫タマちゃんの歯を2本抜いてきたので手術後の様子などまとめてみました。
- 抜歯後は元気だったか?
- 食欲はすぐ戻ったか?
- どれくらいで回復したか?
- 抜歯した方がいいのか?
これらの疑問についてお話いたします。
愛猫の歯を抜いた理由
以前から口臭が酷かったタマちゃん。
奥歯を見ると歯茎の根元が赤く、歯には茶色い歯石がびっしり付いていました。いつのまにかほとんどの歯がなくなっており、あるのは犬歯4本と片方の奥歯に上下1本ずつだけ残っている状態。
「いつか歯石を取らなければ」と思いつつも手術する不安があり中々踏み出せなかったけど、歯周病による腎不全のリスクがとても高いことを知り動物病院に相談することにしました。
獣医さんに診せると奥歯の1本はすでに腐っておりグラグラ、もう1本も歯石が酷く結局歯磨きなどしないとダメになると言われました。(犬歯は問題なかったのでそのまま)
ちなみに歯周病による腎不全のリスクは、軽度で2倍・中度で13倍・重度で35倍となるようです↓
猫の慢性腎臓病の1番の危険因子は、「歯周病」です。軽度の場合は約2倍、中程度は約13倍、重度の場合はなんと約35倍❗️も慢性腎臓病になりやすいのです。死因第1位のこの病気の予防には毎日のデンタルケアが大切✨歯磨き嫌いの子は歯ブラシなでなでから始めましょう!https://t.co/NahqjxGIaE
— 獣医にゃんとす🐾 (@nyantostos) December 9, 2019
以前飼っていた猫は腎不全が原因で亡くなったのですが、あのつらい闘病生活はもう嫌なので抜歯することを決意しました。
猫の腎不全の闘病生活は本当に辛いです。
いかにご飯を食べさせ水を飲ませるかが重要で、食べない場合はシリンジ(注射器みたいなやつ)で強制給仕、毒素を体に貯めこまないよう首後ろに針を刺して点滴を行います。
※猫は腎不全になると気持ちが悪くなりご飯を食べなくなります。また、腎臓が正常に機能しないため水分をとらせて毒素を排出しなければなりません。
無理やりご飯を食べさせたり毎日点滴されては猫ちゃんも嫌になるのは当たり前。今まで懐いていた子が全然近寄ってこなくなったのは悲しい思い出です。
歯が無くてもカリカリは食べられるの?
歯を抜いたらご飯が食べられないのでは?と思うかもしれませんが、猫は丸飲みすることが多いので特に問題ありません。実際、愛猫のタマちゃんは歯がほとんどなく普段から丸飲みしています。
獣医さんや一緒に居合わせた人の話を聞いても「抜歯後にうちの猫はよく食べるようになったよ」と言われたので特に心配はしませんでした。
ただ、猫ちゃんによっては手術後に中々ご飯を食べないこともあります。脅すわけではありませんが、抜歯後に食欲が回復するまで少し時間がかかり飼い主さんの負担が増えるかもしれません。
麻酔することへの不安はあった
タマちゃんを拾って約8年。年齢は多分10歳前後ですので、麻酔することへの不安はありました。なぜなら麻酔したまま亡くなってしまうケースがあるからです。(死亡確率は0.2〜0.3%)
ただ、歯周病が原因で他の病気にかかるリスクもありますし、高齢になるほど麻酔の危険度は高まります。
抜歯をするかとても悩みましたが、年齢を考えたら早めにやっておいた方がいいと言う結論になりお願いすることにしました。
猫に麻酔をするリスクについては「みなとおおほり動物病院」さんの記事が参考になります。
抜歯後は元気がなく心配だったが
2本の内1本(腐ってた歯)はすんなり取れました。もう1本を取るのにやや時間がかかりましたが無事に終了。
こちらが抜いた歯です。歯石がびっしり↓
覚醒させるための注射を打ち麻酔が覚めるのを待ちましたが、愛猫がうまく動けない姿を見るのはとても辛かったです。
ただ、先生は心配する様子もなく「麻酔切れるまでもうちょっと待ってね」とちょくちょく声をかけてくれました。(いつも通りのことなんでしょうね)
ある程度麻酔が切れたので入院はせず帰宅し、まだフラフラだったので指定された時間まではゲージで待機させました。いつもなら「出して~」と鳴くはずなのに、ゲージの中を嗅ぎまくりちょっと様子がおかしかったです。
麻酔が完全に切れるまで24時間くらいかかることもあるそうですが、翌日には元気に動き回っていました。ただ、顔を見つめるたびニャーと鳴き少し様子はおかしかったです。
抜歯して2日後には完全に元通りになりました。
抜歯後の食事について
獣医さんから「たぶん今日は何も食べないけど明日からバクバク食べるから心配しないで」と言われてましたが、うちのタマはその日からカリカリを食べていました(笑)。
手術した当日は少ししか食べなかったですが、翌日からはいつも通りの食欲に復活。抜歯した痛みも感じていないのか、特に変わった様子もなかったです。
一応、鎮痛剤として「メタカム」という液体の薬を毎日飲ませていました。注射タイプで口の中に突っ込んで飲ませるのですが、自分からペロペロ舐めてくれたのでよかったです。
出血についてはほぼありませんでした。おそらく歯が腐っていたのが関係していたのだと思います。
比較的健康な歯ですと結構出血するようです。
猫によっては数週間ほど食事できないことも
他の人の話を聞くと、1~2週間から長いと1ヶ月くらいはご飯が食べにくかったりするようです。
もともと丸のみしている子ならいいのですが、噛んで食べている子はカリカリをふやかした方がいいとのこと。
抜歯後の変化について
口臭が全く気にならなくなりました。今まではアクビするとプーンと漂ってたのが、今は口の前をクンクン嗅いでも臭くありません。
食欲についても以前と変わらず丸のみしていて、ちゃんと食べてくれています。
手術する前、獣医さんから「この子食べる時に痛がってなかったの?」と何度も聞かれました。
歯が腐っていると痛みで食欲が減ったりするそうですが、うちのタマちゃんは何も感じていなかったようです。だから術後も変わった様子がなかったのかもしれません。
とにかく、これで腎不全になるリスクは減ったのでひとまず安心しています。
猫の抜歯をする準備と費用について
抜歯するには麻酔が必要になってくるので、安全のため血液検査を行うのが一般的です。
問題がなければ、手術当日は食事と水を与えずプチ断食。当日中に連れて帰れる場合もあれば1日入院するなど、動物病院によって対応がことなります。
治療費については2万~10万と幅広く、歯を抜く本数、治療方法、術後に入院する・しないで大きく変わりますが、大体3万~5万くらいが多いようです。
もし金額に疑問を感じたら他の動物病院と比較してみてください。
まとめ
愛猫のタマちゃんは歯が腐っていても食べにくさなど感じていませんでしたが、早めに悪い歯を無くしておけば病気のリスクが下がるので今回抜歯をしました。
口臭が酷かったり歯の根元が赤くなっているなら、健康のためにも診察することをおすすめします。抜歯ではなく、歯石だけ取る方法もあるので獣医さんに相談してみてください。
歯がない老猫の食事は何がいい?ドライフードでも食べられる?