ロイヤルカナン(猫)の消化器サポートの違いがこちら↓
消化器サポート | 消化器サポート (可溶性繊維) |
「嘔吐、下痢、軟便」気味の猫ちゃんに特化した療法食になります。 | 「便秘」気味の猫ちゃんに特化した療法食になります。 |
同じような原材料・成分ですが、配合量は微妙に違います。では、どういった違いがあるのか詳しくまとめたのでご覧ください。
※名前が紛らわしいため、ここからは以下のように記載していきます↓
・消化器サポート→消化器サポート
・消化器サポート(可溶性繊維)→可溶性繊維
目次
【猫用】ロイヤルカナンの消化器サポートと可溶性繊維の違い
嘔吐、下痢、軟便の猫ちゃんには「消化器サポート」、便秘気味の猫ちゃんには「可溶性繊維」と症状別に分かれています。
原材料や成分の主な違いはこちら↓
消化器サポート | 可溶性繊維 | |
たんぱく質 | 30%以上 | 29%以上 |
脂質 | 20%以上 | 13%以上 |
鉄 | 4.70mg | 2.87mg |
食物繊維 | 2.6g | 2.9g |
カロリー | 409kcal | 391kcal |
動物性油脂 | 消化器サポートに多めに配合 | |
サイリウム | 可溶性繊維に多めに配合 | |
ゼオライト | 配合 | なし |
嘔吐、下痢、軟便の猫には「消化器サポート」
下痢や軟便の主な理由は食事の影響を受けた消化吸収不良です。消化器サポートには、消化しやすいタンパク質や脂質を多くしたり、食べ過ぎを防ぐためにカロリーを高くし給餌量を少なくしています。
鉄不足による下痢の引き起こしを防ぐため鉄の配合量を多く設定。食欲がない猫でも食べられるよう嗜好性を高めたり(動物性油脂を多くしたり)、腸内の有毒物質を吸着させるゼオライトを配合して腸の健康維持を保つように作られています。
便秘の猫には「可溶性繊維」
可溶性繊維は食物繊維を多くしているのが特徴です。
可溶性繊維を豊富に含むサイリウムを多めにし、便をやわらかく保ち排泄を促しています。また、消化率が高いフードなのでウンチの量が減少したり、適切な硬さを保ちやすくして便秘を改善させます。
原材料や成分について
消化器サポート | 可溶性繊維 | |
原材料 | 肉類(鶏、七面鳥)、米、動物性油脂、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、植物性繊維、コーングルテン、加水分解レバー(鶏、七面鳥)、卵パウダー、ビートパルプ、魚油(EPA/DHA源)、大豆油、酵母および酵母エキス、サイリウム、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、K、Na、Ca、P、Mg、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) | 米、肉類(鶏、七面鳥)、コーン、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、コーングルテン、サイリウム、加水分解レバー(鶏、七面鳥)、チコリー、卵パウダー、魚油(EPA/DHA源)、大豆油、酵母および酵母エキス、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(Cl、K、Ca、Na、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I 、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) |
たんぱく質 | 30%以上 | 29%以上 |
脂質 | 20%以上 | 13%以上 |
粗繊維 | 5.9%以下 | 3.9%以下 |
灰分 | 9.4%以下 | 8.0%以下 |
水分 | 6.5%以下 | 6.5%以下 |
カルシウム | 0.3g | 0.3g |
カリウム | 0.24g | 0.24g |
リン | 0.25g | 0.25g |
マグネシウム | 0.02g | 0.02g |
鉄 | 4.70mg | 2.87mg |
銅 | 0.37mg | 0.33mg |
亜鉛 | 4.18mg | 4.35mg |
クロール | 0.27g | 0.27g |
ナトリウム | 0.15g | 0.13g |
セレニウム | 0.011mg | 0.009mg |
EPA+DHA | 81mg | 84mg |
タウリン | 0.06g | 0.06g |
アルギニン | 0.42g | 0.39g |
ビタミンA | 587IU | 653IU |
ビタミンE | 13.5mg | 12.8mg |
ビタミンC | 4.89mg | 5.12mg |
ビタミンD3 | 19.6IU | 20.5IU |
ビタミンB1 | 0.34mg | 0.37mg |
ビタミンB2 | 1.29mg | 1.38mg |
パントテン酸 | 1.37mg | 1.51mg |
ビタミンB6 | 1.02mg | 1.19mg |
ビタミンB12 | 0.004mg | 0.004mg |
ニコチン酸 | 4.52mg | 4.74mg |
ビオチン | 0.08mg | 0.09mg |
葉酸 | 0.30mg | 0.36mg |
コリン | 80.7mg | 81.9mg |
食物繊維 | 2.6g | 2.9g |
カロリー | 409kcal | 391kcal |
原産国 | フランス | フランス |
米(穀物)は入っていても大丈夫?
「猫は穀物を消化しにくい。アレルギーの原因にもなる」と言う人もいますが、お米はアレルギーの心配が少ない食材です↓
そのため消化器サポートではアレルギーに配慮した原材料として鶏肉をメインにしています。
「穀物が消化しにくい」と言うのもちょっと大げさに言っているだけで、適切な調理や量を配合すれば問題なく消化できるので安心してください。
動物性油脂とは
動物性油脂は嗜好性を高めるために使われるフレーバーで、フードの周りにコーティングされるものです。
動物の脂が使われており、どのキャットフードにも含まれています。
「ロイヤルカナンはどんな動物性の脂が使われているか分からないから危険」と言う人もいますが、原材料を厳しくチェックしているので心配ないでしょう。
ただ、「鶏脂」とか「サーモンオイル」とか細かく記載されている方が、購入者としては安心できるのになと思いました。
ロイヤルカナンに問い合わせたところ、消火器サポートの動物性油脂は「鶏、七面鳥、豚」が使われているとの事でした。
超高消化性小麦タンパク
超高消化性小麦タンパクとは、消化率が高い小麦のことです。
90%以上消化される吸収力に優れたタンパク質で、他のフードにもちょくちょく使われています。
消化率が高くなると、お腹の調子が良くなる・ウンチの量が減る・便を適切な硬さに保ちやすくなる・便の臭いが抑えられるなどのメリットがあり、消化器サポートと可溶性繊維のどちらにも配合されています。
コーングルテン
コーンから取り出した「グルテン」というタンパク質になります。余計な物(例えば水分など)を含まないため、優れたタンパク質の素材として利用しています。
加水分解レバー(鶏、七面鳥)
消化率を高めた(加工した)レバーになります。
レバーをそのまま食べた場合、含まれているタンパク質は分解されてから体内に吸収されます。(胃や小腸から分泌される消化酵素でアミノ酸に分解されてから体内に吸収される)
加水分解とは「既に消化酵素を用いて分解した状態」のことで、そのまま食べるよりも消化率が高くなります。
ビートパルプ
甜菜(てんさい)に含まれる食物繊維になります。(砂糖の原材料にも使われる野菜で、良いウンチを作る能力がトップクラスとも言われています)
可溶性繊維と不溶性繊維をバランスよく含んでおり、腸内環境の健康維持に役立ちます。
ビートパルプは化学的な薬品を用いて加工されているため、あまり良い印象を持っていない人も多いですが、競走馬の飼料としても使用されることがある安全な食材です。
ゼオライト
体内の悪い物を吸着して便と一緒に排出してくれる吸着剤です。人のサプリでもよく使われています。
※消化器サポートのみ配合されている
サイリウム
オオバコという植物の種の皮に含まれている食物繊維になります。便を柔らかくして排出を促す役目にピッタリなので、可溶性繊維の方に多く配合されています。
ダイエット食品にも使われ、Amazonで「サイリウム」と検索すると多くの商品がヒットします。
酸化防止剤
脂質の酸化を防ぐため、天然の酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)が使われています。
以前は発ガン性が心配と言われていた酸化防止剤(BHAや没食子酸プロピルなど)が使用されていましたが、現在は全て天然の酸化防止剤に切り替わりました。
BHAは私たちが食べている食品にも含まれていて、許容量を守れば心配する事のない添加物です。また、発ガン性に関してもマウスの前胃(2つ胃がある内の前方)にしか認められなかった為、猫には発ガン性はないと結論づけられています。
副作用などあるのか?
口コミを見ている限り、消化器サポートや可溶性繊維を食べて具合が悪くなったなどの声はありません。
ただ、猫によってはアレルギーが出てしまうことはあるでしょう。もちろんアレルギーが少ない原材料を使っていますが、全ての猫ちゃんに安全というわけではありません。
ロイヤルカナンの消化器サポートを愛猫に食べさせてみた感想
今まで食べさせていたロイヤルカナンの「肝臓サポート」が売り切れていた為、獣医さんと相談して消化器サポートを食べさせることにしました。
以前は毎日嘔吐したり下痢したりしていたのですが、肝臓サポートを食べさせてから嘔吐は月に数回吐く程度まで減り、下痢は1度もありません。
消化器サポートに切り替えて調子を崩さないか心配でしたが、このフードを食べても愛猫の調子は良いままでした!
ウンチの状態は良好
消化器サポートに切り替えてから2週間、お腹を壊すこともなくウンチが臭うこともありません。
2~3日に1回だったウンチは毎日するようになったし便の艶や形も悪くないです。下痢することもなくお腹の調子はとても良いですね。
嘔吐もほぼなし
嘔吐の回数は、月に1回吐くか吐かないかレベルまで減りました。
ほぼ毎日透明な胃液やフードを吐いていましたが、消化器サポートにしてからも調子が良いですね。
食いつきは悪くない
飽きずに毎日ちゃんと食べてくれます。すごくガッツくわけでもないですが、食いつきは悪くありません。
愛猫には合っているフードだと思った!
お腹の調子が良くなってから消化器サポートを試しているのであまり参考にならないかもしれませんが、このフードを食べさせてからも嘔吐せず良いウンチが続いています。
以前はメディファスを食べさせていて、それが合わなかったのか毎日透明な胃液やフードを吐いていました。そんな時に肝臓の数値が悪いと分かり「肝臓サポート」を食べさせてからお腹の調子が良くなっています。
その良い状態が消化器サポートにしてからも続いているので、愛猫には合っているのかなと思いました。
「消化器サポート」と「可溶性繊維」は療法食です。獣医さんに相談せずともネットで購入できますが、自己判断で療法食を食べさせると逆に体調が悪くなることもあるため、獣医さんに相談した方が安心です。
消化器サポートの口コミと評価。悪いコメントは?
「消化器サポート」と「可溶性繊維」のどちらとも評価が高く多くの人が満足しています。
悪いコメントは少ないですが便秘や下痢があまり改善しないと言った声もありました。そんな場合は無理に続けず、ヒルズの消化ケアなど他の療法食を試してください。
※ロイヤルカナンとヒルズは、科学的な根拠を元に臨床データを取りフードを開発しているため獣医さんも推薦しています。
【注意したいこと】
消化器サポートと可溶性繊維はパッケージが似ているため間違えて購入する人がとても多いです。
左が「消化器サポート」で右が「消化器サポートの可溶性繊維」になります。よく似ているため、購入する際は気をつけてください。
食べない場合はどうすればいい?
食いつきが悪い猫ちゃんもいるのは仕方ないですが、できれば1袋は食べきってほしいですよね。
そんな時に試したいのがこちら
- まずは手で与えてみる
- 徐々にフードを切り替える
- レンジで少し温める
- ぬるま湯でふやかしてみる
- ウェットフードと混ぜて与える
詳しくはこちらをご覧ください↓
キャットフードの好き嫌いが激しい猫ちゃんに試したい5つの方法!消化器サポートの種類について
ロイヤルカナンの消化器サポートは全部で4種類↓
ロイヤルカナン消化器サポートの種類 | |
消化器サポート ドライ |
下痢、軟便、嘔吐に対応した成猫用 500g / 2kg |
消化器サポート 可溶性繊維 ドライ |
便秘に対応した成猫用 500g / 2kg / 4kg |
消化器サポート キトン ドライ |
下痢、軟便、嘔吐に対応した子猫用(1歳まで) 400g |
消化器サポート ウェット パウチ |
下痢、軟便、嘔吐に対応した成猫用 1個85g |
楽天・アマゾン・近所のペットショップで値段を確認したところ
- 500gならペットショップがやや安い
- 2kgと4kgなら楽天が安い
※「キトン」と「ウェット」はネットで販売している所がなかったので動物病院で確認してください。
消化器サポート「可溶性繊維」の欠品について
コロナの影響によりコンテナ不足が頻発し、消化器サポートの輸入が滞っています。(特にAmazonでの欠品が目立つ)
楽天だと在庫が豊富ですが、ウクライナとロシアの問題もあるため今後の入荷がどうなるか分かりません。
動物病院では新規購入者をお断りしているところもあるので、在庫がある内に確保しておいた方が安心です。
まとめ
ロイヤルカナンの消化器サポートの違いは
- 消火器サポート→下痢や軟便・嘔吐の猫
- 消化器サポート(可溶性繊維)→便秘の猫
どちらも口コミ評価が高く、下痢や便秘が改善されたと言う声が多い療法食です。
購入する際は間違えないよう気をつけてください。
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