「犬は散歩するけど猫はどうなの?散歩って必要なの?」
結論から言うと猫の散歩はデメリットが多いです。
外に出れば猫ちゃんは楽しいかもしれませんが、病気、ケガ、事故、逃亡などのリスクがあります。
リードやハーネスを付けていても絶対に安全とは言えないですし、散歩させたことで猫と飼い主のどちらもがストレスを受けながら生活することになるかもしれません。
それはどういうことなのか?詳しく説明いたします。
目次
猫を散歩させるのはデメリットが多い
- 猫と飼い主のストレスになりうる
- 病気やケガ、事故などのリスクが増える
- 散歩中に逃亡したり家から脱走するリスクが増える
猫と飼い主のストレスになりうる
「家の中ばかりだと可哀そうだから」という考えから、ハーネスやリードを付けて散歩させる方もいます。確かに元々自然界で暮らしていた動物ですから、外に出れた方が猫には快適かもしれません。
しかしそうなると、猫の行動範囲(縄張り)が増える可能性があります。縄張りへ自由に行けないことへのストレス、夜中に「外に出せ」とニャーニャー鳴いて飼い主の睡眠妨害、うるさくてご近所から苦情が入ることだって考えられます。
「狭い家の中だけじゃ可哀そう」と思うかもしれませんが、猫の縄張りは食料の豊富度によって変わり、家の中に十分なエサがあればその範囲が猫の縄張りになります。
外を眺めている姿を見ると「出たいのかな?」と考えてしまいますが、これは自分の縄張り番をしている意味が大きいそうなので気にしなくて大丈夫でしょう。
むやみに猫の行動範囲(縄張り)を増やすと、お互いストレスがかかるかもしれないので要注意です!
病気やケガ、事故などのリスクが増える
ハーネスやリードを付けて散歩したからと言って絶対に安全とは言えません。
ウイルスに感染したりノミやダニがつくリスクもあります。可能性は低いですが野良猫とケンカしたり、事故に合うことだって0ではありません。
ちなみに「外に出している猫」と「室内飼いしている猫」とでは寿命が少し変わってきます。
全国犬猫飼育実態調査(2021年)によると、「室内飼いしている猫」の方が2.47歳寿命が長くなるとされていました。(2.47歳は人間でいうと10歳分にあたります)
ハーネスやリードを付けての散歩なら交通事故などのリスクも減るため寿命の差はないと思いますが、事故や病気等のリスクがあるため100%安全とも言えません。
【データあり】長生きする猫の特徴と長寿に向けて絶対に気をつけるべき事!散歩中に逃亡したり家から脱走するリスクが増える
首輪を付けていても「うっかり外れてしまった」なんてことがあるかもしれません。特にリード(首だけに付けるタイプ)だとスッポリ外れてしまうこともあるため、散歩に行くのでしたら胴体までフィットさせるハーネスにした方がいいでしょう。
あと注意したいのが家からの脱走です。外に出たくてあらゆる手段で脱走を謀る猫もいます。
私が昔飼っていた元野良猫は、玄関を開けた時にすかさず脱走したり、お風呂場や部屋の窓のわずかな隙間から脱走していました。外に出た猫は性格が変わり、近寄ったら逃げてしまうことが多くなかなか捕まえられません。
脱走したら必ず見つかる保証もなく、最悪事故で亡くなってしまうこともあるでしょう。
脱走した猫をおびき寄せるには?捕まえ方・探し方も紹介!猫を散歩させるメリットはあるの?
猫を散歩させるメリットは、災害時に落ち着いて避難できることだと思います。普段からキャリーやハーネスに慣れていれば嫌がらずスンナリ連れ出せますし、外の環境に慣れていれば避難先でもストレスを感じないかもしれません。
あとは運動不足の解消、いい刺激を受けてストレスが発散できるなどと言われていますが、お家の中を工夫したり飼い主が遊んであげることでも十分対策できます。
メリットよりデメリットの方が大きいため、やはり猫は散歩させず室内飼いを徹底した方がいいかと思います。
猫を散歩させたいなら
それでも散歩させたいなら丈夫なハーネスを付け、逃げ出した時のために名前と電話番号入りの首輪をつけておきましょう。GPS付きの首輪があればいいのですが、現状だとそういったものは販売されていません。
Bluetoothを使った探索器はいくつか販売されています↓
【GPSはダメ】猫の居場所が分かるおすすめの首輪はコレです!
マイクロチップを埋め込むのもいいですが、居場所を探す機能はないため名前と電話番号入りの首輪と何ら変わりません。(マイクロチップは専用の機械でスキャンすると飼い主が分かる仕組みとなっています。)
猫にマイクロチップは必要?メリット・デメリット・費用などまとめました!
あとはワクチンを接種しておきましょう。獣医さんが言っていましたが、外に出るなら3年に1回は打った方がいいそうです。毎年打つことを推薦している獣医さんもいるため、そこは相談しながら決めてください。
余計な治療をしない獣医さんに猫にワクチンは必要なのか聞いてきた。お家の中で猫がストレスなく過ごせる工夫が大事
単調な生活に刺激を与えるならお家で遊べる工夫が大切です。
- 外が眺められる場所を作る
- 上下運動できるキャットタワーを用意する
- ねこじゃらしなどで遊んであげる
猫が外を眺めるのは縄張りの監視、日光浴、小鳥など動くものを見てリラックスしていると言われています。
敵の侵入を防いだことへの達成感から安心したり、動くものを見て良い刺激を受けたり、日光浴で毛艶がよくなる、ノミやダニを防ぐ、セロトニンが分泌されて精神が安定しストレス解消にもなると言われています。
上下運動できるキャットタワーは運動不足の解消だけでなく、高いところから家の中を監視できるためにもおすすめです。
あとは狩猟本能を満たしてあげるため、ねこじゃらしなどでいっぱい遊んであげてください。刺激を与えるだけでなく筋力の衰えも防げるため健康維持にも繋がります。
おすすめのねこじゃらしはコレ↓
安心してお外を楽しませるなら
猫ちゃんにお外の雰囲気を楽しませてあげたいなら「キャティオ」がいいかもしれません。
キャティオとは住宅の野外スペースを使った猫の遊び場のことで、ベランダなどにネットを張り安全にお外の空間を楽しませるものです↓
参考:https://www.konekono-heya.com/mukaekata/catio.html
お家の中だけじゃなくお外の雰囲気も楽しませてあげたいなら「キャティオ」をDIYしてみてはどうでしょうか?
これでベランダから逃げられない!猫の脱走防止に役立つ4つの対策!結論:猫の散歩はいらない
猫の散歩を強く反対するわけではありませんが、病気、ケガ、感染症、事故、自由に外に出られないストレス、夜泣き、逃亡、脱走などのリスクがあります。
今まで家の中で過ごしているなら無理に出さない方がいいですし、元野良猫で外に出たがる場合でも時間をかければ家の中だけで満足してくれるかもしれません。
私の経験だと元野良だった猫2匹のうち1匹は家の中だけで満足しています。1匹は脱走魔だったので苦労しましたが、去勢してからは脱走癖が落ち着きました。
友人が拾った猫ちゃんを見てもお家の中だけで十分満足してそうですし、あえて外で遊ばせる(散歩する)必要はないのかなと思います。
どうしても散歩させたい場合は、ハーネスをつける、名前と連絡先を書いた首輪をつける(またはマイクロチップを入れる)、ウイルス感染を防ぐワクチン接種をしておきましょう。
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