家中のあちこちで爪とぎしてしまう猫ちゃんの場合、どうやって対策すればいいのか?
猫の爪とぎは本能なのでやめさせることはできませんが、根気よく対策すれば指定場所で研いでくれる可能性はあります。
そんな爪とぎを覚えさせる方法について5つの対策を紹介するので参考にしてみてください。
目次
猫が爪とぎを使ってくれない時に試す5つの方法
- 爪を研ぐ場所だと教える
- 爪とぎ場所まで連れて行く
- うまくできたら褒めてあげる
- 爪とぎされたくない場所はガードする
- 好みの爪とぎを置いてあげる
では、それぞれのポイントを説明いたします。
①爪を研ぐ場所だと教える
爪とぎを用意したら「ここで爪を研ぐんだよ」と教えてあげます。
まずは飼い主さんが自分の爪でカリカリして見本を見せてあげる。(これだけで猫が爪をとぐ場所だと認識しカリカリしてくれることもあります)
次に猫の手を取り、用意した爪とぎに肉球を軽く擦りつけながら爪とぎの真似事をしてください。肉球からはフェロモンが出ているので、ニオイが付けば自分の物と認識しやすくなります。
無理やりやると嫌な記憶がついてしまうので、嫌がらない程度に行いましょう。
②爪とぎ場所まで連れて行く
ダメなところでカリカリしそうになったら、爪とぎしていい場所まで猫ちゃんを連れて行ってください。
「コラ!」と叱ったり霧吹きスプレーで注意してもその時だけしかやめないので、叱ってストレスを与えるよりも、「ダメだよ~こっちでしてね~」とやさしく移動させた方がいいです。
移動したら、先ほど説明した「肉球の擦りつけ」と「飼い主が爪でカリカリ」して見本を見せてあげましょう。
③うまくできたら褒めてあげる
猫は叱ってもあまり覚えてくれませんが、褒めることで覚えてくれる可能性はあります。
うまく爪とぎできたら「なでなで」したり「おやつ」などのご褒美を与えると、不適切な場所での爪とぎが減るかもしれません。
④爪とぎされたくない場所はガードする
物理的に爪とぎできなければ諦めざるをえないので、障害物を置いてみるのも1つの手です。
観葉植物やマガジンラックなどでガードしたり、爪とぎが置けるなら設置してみるといいでしょう。(椅子の足など細いものでしたら、自分で麻紐を巻いてしまうのもありです)
あとは、爪とぎ防止用のフィルムを使うのもおすすめです。壁だけでなくソファーなどに張れるフィルムも売っています。
⑤好みの爪とぎを置いてあげる
猫によって好みの爪とぎは違うので、好きなタイプを置いてあげると積極的にカリカリしてくれるかもしれません。
「爪とぎを替えたらそれでしかしなくなった」という声も多いので、種類が違う爪とぎを置いて好きな物を探してみましょう。
爪とぎの形、そして素材には以下のようなものがあります↓
爪とぎの素材
麻紐 | カーペット | ダンボール | 木 |
爪とぎの形
キャットタワー型 | スタンド型 | 水平置き |
斜め置き | 立てかけ | キャットタワー1段 |
好まれる爪とぎは?
海外で行われた4105人のアンケート調査によると、使用率が高い爪とぎの素材と形は以下となっています↓
素材 | 好まれる割合 |
麻紐 | 36.2% |
カーペット | 30.2% |
ダンボール | 22.4% |
木 | 3.9% |
その他 | 7% |
形 | 好まれる割合 |
キャットタワー2段以上 | 28.7% |
スタンド型 | 26.8% |
水平置き | 20.6% |
斜め置き | 9.9% |
その他 | 6.6% |
キャットタワー1段型 | 4.9% |
立てかけ | 2.4% |
参考:https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1098612×15594414
以上のことから、麻やカーペット素材を使っているキャットタワー、ダンボールやカーペット素材の水平置き爪とぎを試してみるといいかもしれません。
おすすめの爪とぎについては、こちらの記事でまとめています↓
口コミでも話題!カスが出ない猫におすすめの爪とぎを紹介!ゴミの量も検証してみた。爪とぎが古くなると爪の引っ掛かりが少なるので、より研ぎ心地がいい物をバリバリしだすかもしれません。古くなった爪とぎは、早めに新しくしておきましょう。
猫を虜にするマタタビを、爪とぎに付ければ誘導できるかもしれません。ただし、かじられたり・舐められたりするだけで効果がでない事もあります。
それでも爪とぎを使ってくれない場合はどうすればいい?
残念ながら先ほど紹介した方法で無理なら、一時しのぎの対策しかありません。
しつけには時間がかかるので、それまでの対策としていくつかの方法をご紹介いたします。
定期的に爪を切る
被害を最小限に抑えるためにも、猫の爪を定期的に切っておきましょう。自宅での爪切りが難しいなら、動物病院にお願いすることも可能です。(1回につき500円くらい)
爪を切る頻度は1~2週間に1回のペースが目安。
爪キャップをする
爪キャップとは猫の爪にかぶせるゴム製やプラスチックなどのカバーのことです。(猫用ネイルキャップ、ソフトクローなどとも呼びます)
価格は20個で1000円くらい。接着剤でキャップを付けることで1ヶ月ほど持ちます。
ただ、キャップを付けると思う存分爪とぎできなくなるので、猫によってはストレスになるかもしれません。また、爪キャップを付けれるくらい大人しい猫ちゃんなら、爪切りの方が簡単だと思います。
ストレスになる可能性もあるので、しつけが無理な場合の最終手段にしておきましょう。
嫌いな臭いで遠ざける
爪とぎされたくない物に猫が嫌いな臭いを塗る・または近くに置くと、近寄って来なくなるかもしれません。
ただ、市販されている室内用の忌避剤(きひざい)は少なく、壁やソファーに塗るとニオイが付くというデメリットがあります。
※忌避剤とは猫が嫌う臭いや味を塗りつけるもの
猫は柑橘系・ミント系のニオイが嫌いなので、爪とぎされたくない場所に置いておくと効果があるかもしれません。
子猫にはいつから爪とぎを教えればいい?
生後5週齢頃から爪とぎ行為が見られるので、この時期までには爪とぎを用意し、「しつけ」の準備をしておきましょう。
生後8週齢未満の子猫40頭を対象として行われた観察によると、S字型にくねったダンボールが最も好まれたそうです。不適切な場所で爪とぎを防ぐためにも、くねりのあるダンボール爪とぎは用意しておいた方が良いかもしれませんね。
デザイン性がよくてお手頃なS字ダンボール爪とぎ↓
値段は高いが削りクズが出にくい&人気があるく爪とぎ↓
マタタビは猫の脳の中枢神経を刺激し軽い麻痺状態にすると言われており、発達途中の子猫に与えるとパニックになるかもしれません。また、子猫にはマタタビが効かないとも言われています。以上のことから、1年を過ぎた頃からマタタビを使うようにしましょう。
まとめ
爪とぎのつしけは難しいかもしれませんが、根気よく続けていくことが大切です。
とりあえずやるべきことは、猫ちゃんが気に入る爪とぎを探すこと。それでも不適切な場所で研いでしまうなら、爪とぎ防止フィルムや障害物でガードしてしまいましょう。
爪とぎ防止フィルムは、この記事で3種類を比較しています↓
100均と高級品を比較!猫の爪とぎ防止シートはどれがいい?爪とぎをやめさせることは不可能ですので、猫ちゃんとは上手に付き合ってみてください。
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