肉食動物の猫は狩りをしてネズミや鳥を食べていた為、生肉を食べることに問題はないそうです。
生肉を食べさせることに賛否の声はあるけれど、調べてみると「生肉を食べさせてから元気になった」と言う声も結構あります。
では、そんな人達は高級な肉を食べさせているのか?それともスーパーで売られている安い肉なのか?
猫に生肉を食べさせるメリットやデメリットなども含め詳しく紹介していきます。
※実際に生肉を食べさせた私の経験や知り合いの声も載せました。そちらも参考にしてみてください。
目次
猫に生肉を食べさせても大丈夫なのか?
結論から言うと猫に生肉を食べさせても問題はないです。
※ただしデメリットあります。後ほど紹介しますのでそちらを読んでから生肉を与えてください。
我が家の猫には生の鶏肉を時々与えています。知り合いは週に1~2回くらい鶏や牛の生肉を与えていますが、体調を崩したことはありません。
愛猫はガッツくほど好きではないですが、ニオイを嗅ぐと食べたそうにするので時より与えています↓
知り合いの猫(2匹)は生肉が大好きで、見ると興奮してフィーバー状態になります。
生肉を準備している最中に撮影したのがこちら↓
準備が終わったので部屋に入れると、あっと言う間に食べちゃいました↓
もう1匹の猫ちゃんもすごい勢いで完食しました↓
知り合いの家は肉や魚、米や卵・野菜・キノコといった、その日によって様々な具材を鍋で煮た手作り食にしています。
水も沢山いれるため、2匹とも毛艶が良くとっても元気です。
ちなみに1匹の猫は腎不全ステージ3ですが、手作り食のおかげなのか診断から4年間なんともありません。腎不全とは思えない毛艶の良さです↓
ちなみに生肉を食べて体調を崩したことはありません。
食べさせる肉は牛と鶏がメインですが、知り合いは鹿・馬・ラム・カンガルーも食べさせたことがあると言ってました。
猫に生肉を食べさせるメリットとは?
猫に生肉を食べさせるメリットを調べたのですが、実験などを行った研究データは見つかりませんでした。
なので、実際に生肉を食べさせている飼い主さん・ブリーダーさんが感じたメリットを紹介します↓
- ドライフードだけの時より元気になった
- 毛艶が良くなった
- ウンチの量が減った
必ずしもこれらのメリットがあるかは分かりませんが、猫に生肉を食べさせて調子が良くなったと言う声は多いです。
特に参考になったのがベンガルのブリーダーを行っている「株式会社リアルキャット」さんの記事。食事が生肉オンリーの効果をこのように語っています↓
- ベンガルの親猫150匹に毎食「生肉」を食べさせているが7年間病気はない
- ドライフードを食べさせていた時は、毎年1~2割の親猫が尿路結石や膀胱炎になっていた
- 生肉を食べさせてから毛艶が良くなった
- ウンチの量が減り臭いが減った
- 生まれてくる子猫の死亡率が減り出生率が上がった
- 子猫を購入したお客さんに「生肉」をすすめた所、子猫の病気の相談が1/10に減った
※食べせている生肉は、国産の生鶏肉(ムネ、ササミ、ハツ、スナギモ、手羽先)
生肉は水分量がドライフードに比べ多いため、猫が患いやすい尿路系の病気の予防に適しています。あとは消化吸収しやすいせいか、ウンチの量が減ったりニオイが抑えられているのかもしれません。
どれが良いかは猫によってことなりますが、鶏や馬の生肉を食べさせている人が多かったです。猫用に生肉を販売してる通販サイトを見ると、牛・鶏・馬・鹿・羊・カンガルーといった種類がありました。
猫に生肉を食べさせて害はないのか?
猫に生肉を食べさせると寄生虫や細菌に感染し健康被害を及ぼす可能性はあります。ただ、猫は胃酸がとても強く、細菌が付着した物を食べても体調を崩すケースは少ないそうです。
「買ってきた生の豚肉を猫ちゃんが食べてしまった」なんて事もありますが、特に問題ないケースが多いみたいです。様子を見て体調が悪いなら動物病院に行った方がいいですが、大抵は何事もなくケロッとしています。
例えば人間の食中毒でよく騒がれる「カンピロバクター菌」は、牛や豚・特に鶏肉に多く付着してますが、猫のお腹に入っても無症状な場合が多いです。
サルモネラ菌についても猫が感染してもほとんどが症状を示しません。
寄生虫についてはトキソプラズマ(原虫)に感染すると危ないと騒ぐ人もいますが、健康な猫なら無症状の場合がほとんどだそうです。
ただし、免疫力が弱くなっている子猫や老猫は下痢や嘔吐・その他の症状が出る可能性があります。
他にも、牛肉や鶏肉がアレルギーな猫もいますので、食べさせるなら少量ずつ与えて様子を見た方がいいでしょう。(ラム肉やウサギ肉など、他の肉がアレルギーの場合もあります)
猫の食事を生肉にする場合の注意点
- 猫から人へ細菌や寄生虫の感染リスクがある
- 特定の生肉(部位)だけだと栄養が偏る
猫から人へ細菌や寄生虫の感染リスク
猫が「カンピロバクター菌」や「サルモネラ菌」がついた生肉を食べたあと、飼い主がキスしたり舐められた手を洗わず食べ物を触り口にすると、細菌に感染し食中毒を起こす可能性はあります。
寄生虫のトキソプラズマについては健康な人なら感染しても特に症状は出ませんが、妊婦に感染すると胎児に影響が出る場合があるので注意しなければなりません。
お年寄り、新生児、妊婦など、免疫力が低下している人がいるなら生肉への取り扱いは気を付けた方がいいでしょう。
特定の生肉(部位)だけだと栄養が偏る
例えば「鶏のもも肉だけ食べさせている」なんてことを続けると、栄養の片寄りで体調を崩す可能性があります。
自然界で生きていた時はネズミや鳥を丸ごと食べており、肉だけでなく臓器などからも栄養を補っていました。他にも昆虫を食べたり特定部位の肉だけで生きていたわけではありません。
猫の体には調整機能が備わっているので足りない栄養は体の中で作りだせますが、全ての栄養が作れるわけではなく食事から摂らなければいけない栄養素もあります。
生肉メインの食事にするなら、猫に必要な栄養学や手作り食の本など見ておくことをおすすめします。
猫の栄養学を学ぶなら獣医さんが書いた「愛猫のための症状・目的別・栄養辞典」がおすすめ↓
スーパーの生肉を猫に食べさせてもいいのか?
100%安全とは言えませんがネットの口コミや知り合いの実体験からすると、スーパーで売ってる生肉を猫に食べさせても問題なさそうです。
我が家では生の鶏肉(ささみ)を食べさせたことがあります。知り合いは牛や鶏の生肉を食べさせたことがありますが、体調を崩したことはありません。
スーパーで売っているお肉なので基本は過熱した方が安心ですが、胃酸が強い猫ちゃんにとっては特に問題ないのかなと思いました。
安全に生肉を食べさたいなら
「猫に生肉を食べさせたいけど安全な物にしたい」というなら、人が食べても大丈夫な生肉にしてください。
先ほど紹介した「猫の栄養&手作り食の本」にも書いてあるのですが、人間が生でも食べられるかを基準にレシピが書かれています。
科学的にも猫に生肉を食べさせるメリットは証明されておらず、どちらかというと人と猫の両方に危険を及ぼす可能性があるため心配なら人が生食できる肉の方が安心です。
スーパーだと生で食べられるお肉は少ないため、ネットで購入するか信頼できる精肉店に相談してみてください。
楽天やアマゾンなどで「猫 生肉」で検索すると色々出てきます↓
まとめ
猫に生肉を食べさせている人の話を聞くと、体調が悪くなったという声は見かけません。通販で生肉を購入する人もいれば、スーパーのお肉を食べさせている人など様々でした。
生肉のおかげで猫の調子がよくなったという声も多いですが、特定部位ばかりだと栄養が偏り体調を崩すかもしれないので、様々な食材(野菜・魚・キノコ・油)と混ぜる、または総合栄養食のウェットかドライフードを混ぜるようにしましょう。
※例えば毎日「鶏モモ肉だけ」などはやめた方がいいです。
あと、生肉を猫に食べさせる科学的なメリットは証明されていないので、ここは飼い主さんの自己責任となります。
生の肉を食べさせることに反対する人も多いですが、絶対にダメとも言い切れない。ただ確実に安全というわけでもないのでその点だけ覚えておいてください。
